子育て保育

保育士の存在意義

こんばんは。

資格取得講師の倉まり子です。

 

 

先日、待機児童が過去最少

というニュースを目にしたので

 

 

 

今回は私が7年従事してきた

保育士について

書いていこうと思います。

 

 

 

保育士資格の取得は難しい?

保育士の合格率は

大体約20%前後です。

 

 

 

なぜ、保育士が難しいと言われているか

理由を知っていますか?

 

 

 

それは、単純に科目数が多いからです。

 

 

 

また、ニコイチと呼ばれる科目があり

その名の通り

2つの科目で1つの科目とみなされ

 

 

 

2科目とも合格点に達していなければ

不合格扱いになります。

 

 

 

保育士の筆記科目は

9科目あります。

 

 

 

9科目と聞いて

どう思いますか?

 

 

 

内容も栄養のことや心理のこと

発達段階や病気の対応の仕方まで

様々です。

 

 

 

我ながら

よく独学で出来たなと思います

 

 

通信教育とか受けられたんですか?

と、たまに聞かれますが

受けていません。

 

 

 

自分で本屋に行き

テキストを選び

ひたすら勉強し続けました。

 

 

 

9科目全ての科目が合格したら

次は実技試験が待っています。

 

 

 

実技試験は3種類。

絵画、素話、ピアノの内の

どれか2つを選んで受験しなければなりません。

 

 

 

私は、絵心が皆無なので

素話とピアノを選択しました。

 

 

 

素話とは何ぞや

と思われた方のために

簡単に説明すると

 

 

 

 

課題の童話の中から1つ選び

その内容を頭に入れ

子どもがいると想定して話し聞かせることです。

 

 

 

ピアノの課題曲は「海」でした。

これは、弾きながら歌わなければいけません。

 

 

 

今でも

試験会場の光景は

ハッキリ覚えています。

 

 

 

私は2年間の独学期間を経て

無事、保育士に合格することが

出来ました。

 

 

保育士の理想と現実

私が、最初に就職したのは

認可外保育園でした。

 

 

私の周りには

小さい子どもがいなかったため

子どもと触れ合うのは初めての体験でした。

 

 

ほとんどの保育士は

短大や大学で実習に行っているため

大体の流れや

 

 

学校で子どもとの触れ合い方など

学ぶ機会がありますが

私は独学だったため

 

 

当然、そんな機会もなく

ぶつけ本番でした。

 

 

 

ミルクも作ったことない

オムツの変え方すらも分からない

右も左も分からずに

 

 

ただただ必死だったことを

覚えています。

 

 

保育士になる前は

街中で見かける赤ちゃんや子どもの姿を見て

可愛いな、と思っていましたが

 

 

 

いざ、その世界に飛び込むと

正直、可愛いな、だけでは

やっていけませんでした。

 

 

 

人見知りをする子どもからは

泣き叫ばれ

 

 

 

好き嫌いが多い子どもは

嫌いな食べ物を

わざと口から出したり

 

 

まぁ想像をはるかに超えた世界が

広がっていました。

 

 

元々、私自身の性格が

マイペースだったこともあり

 

 

当時は、動きがとても遅く

よく先輩の保育士から

 

 

寝る時間、給食の時間

全て決まってるんだから

早く動かないと全部遅れるよ

 

 

 

と注意を受けたことが

ありました。

 

 

戸外に行くにも

端から見ると

楽しそうだな

 

 

と感じていた光景も

当事者になると

 

 

 

怪我はしないか

ちゃんと全員いるのか

など常に気を張っておく必要がありました。

 

 

 

理想と現実のギャップは

私の中で

凄く大きかったです。

 

 

保育士を続けられた理由

冒頭にも記載したように

私は、7年間保育士として

従事していました。

 

 

 

当初は

やっていけるか

不安しかなかったですが

 

 

せんせーと言って

抱きついてきてくれたり

 

 

頑張ってお手紙を書いて

渡してくれたり

 

 

私も大きくなったら

先生と同じ保育士さんになる

と言ってくれる子どもたちがいたから

 

 

私は

やってこられたのだと思います。

 

 

そして何より

今の仕事を始めるきっかけになった

 

 

子どもに自信を与えられたこと

自信が出来た時の子どもたちの顔を

見た時に私は1番やりがいを感じていました。

 

 

 

保育士時代に心掛けていた事

私は「自信」というものは

とても重要なものだと

思っています。

 

 

子どもも大人も

自信がないと

 

 

 

何かに挑戦してみよう

といった意欲をなくしたり

 

 

 

端から諦めてしまったり

自分自身を好きになれなかったりもします。

 

 

保育園には

本当に色々な保育士さんがいます。

 

 

優しい先生

面白い先生

運動が得意な先生

お絵描きが得意な先生

 

 

どの先生たちも

とてもステキで

子ども達から人気な先生ですよね。

 

 

そんな中で

きっと私は

 

 

子どもから見て

怖い先生

厳しい先生

 

 

 

と思われていた

と思います。

 

 

実際に

そうでした。

 

 

それを私は

後悔しているわけではなく

そのままで良かったと思っています。

 

 

私が保育士時代に

心掛けていたことは

 

 

私が受け持ったクラス

0歳児を除く

どの年齢の子どもに対しても

 

 

 

自分の意見を言うようにすること

自分の頭で考えさせること

困っていても手は貸さないこと

 

 

 

この3つは

必ず子どもたちと接する時は

心掛けていました。

 

 

私は1歳児以外の

0歳、2歳から5歳児の担任の経験が

あります。

 

 

 

0歳以外の2歳や3歳でも

ぶれずに

 

 

 

頭で考えさせ

自分の言葉で自分の意見を言えるように

子ども達と接してきました。

 

 

具体的に言うと

子どもが何か失敗をした時は

 

 

「どうやったら、

次は失敗しないと思う?」

と聞いたり

 

 

何か絵を描いた時は

必ず何を描いたか

皆の前で発表する場を設けていました。

 

 

4歳5歳になると

なぜ、それを描いたかなどの

 

 

具体性を

そこに加えて発表するように

伝えていました。

 

 

 

どうしても大人は

子どもに手を貸してしまいます。

 

 

アドバイスをしてしまいます。

 

 

「次はこうしたら良いよ」

「これここに置いておくよ」

 

 

 

そうやって先回り先回りで

子どもが困らないように

手助けをしてしまいがちですよね。

 

 

私は

大人の役目は

 

 

 

子どもに答えを与えるのではなく

機会を与えること

 

 

 

だと思っています。

 

 

機会は

いくらでも作れるものです。

 

 

その機会を奪ってしまうと

何も考えられない子ども

指示待ちの子どもになってしまいます。

 

 

私は

乳幼児教育というのは

 

 

 

本当に人生の中で

1番重要な位置づけだと感じています。

 

 

 

自分で考える力

自分の言葉で意見を言う力は

今日明日で身に付くものではありません。

 

 

日ごろから

どれだけ心掛けているか。

 

 

どれだけ

その機会を設けているかで

変わってくるものです。

 

 

 

潜在保育士が鍵を握る待機児童問題

世の中には

潜在保育士という保育士が

2021年7月の統計ですが95万人いると言われています。

 

 

潜在保育士

という名前は聞いたことのある方も

多いのではないでしょうか。

 

 

かくいう私も

その1人です。

 

 

よく保育士は3Kの仕事だと

言われます。

 

 

給与が安い

汚い

キツイ

 

 

 

キレイごとは言えないので

それは正直否めないです。

 

 

ここ数年で

ようやく保育士の給与を上げよう

 

 

 

という動きも見られていますが

金額は微々たるものです。

 

 

私が

先日ニュースでみた

「待機児童過去最少」

 

 

これを読んで思ったことは

「何も変わっていない」

ということです。

 

 

 

表面上は

待機児童が減った

 

 

 

保育士さんが、たくさん働いてくれている

良かった良かった

 

 

なのでしょうが

渦中にいる保育士は

中々の相変わらずの激務だと思います。

 

 

 

潜在保育士になる理由は

人によっては

様々です。

 

 

その潜在保育士が

全員、現役に戻ったら

待機児童なんて言葉はなくなるでしょう。

 

 

 

しかし

なぜ現役にならないのでしょう。

 

 

私も潜在保育士の1人ですが

私自身は保育士を辞めたことに関して

後悔は全くしていません。

 

 

保育士としてやれることは

私は7年間で全てしてきたつもりです。

 

 

 

私自身は別の形で

子ども達と関わりながら

今は、現在の活動をしています。

 

 

 

保育士は

給与さえ上げれば

きっと戻ってくる

 

 

といったような

安易な考えが通っている気がして

私はなりません。

 

 

確かに給与も大事な問題ですが

それ以外の問題の方が

個人的には大きい気がしています。

 

 

保護者との関わり

横との繋がり

縦の関係

業務量

 

 

 

大体この4つが

保育業界を去るきっかけに

挙げられるのではないでしょうか。

 

 

 

この件に関して

どれだけの人たちが

目を向けられているか

 

 

 

と思いながら

私自身は記事を読んでいました。

 

 

 

まとめ

保育士の問題は

本当に奥が深いです。

 

 

このブログを読むと

もしかしたら

保育士を目指すのを止めてしまう方も

いるかもしれません。

 

 

それを覚悟のうえでも

今回は書きました。

 

 

ただ、私は

7年間保育士をしていて

後悔は一切していません。

 

 

保育士に限らず

仕事というのは

楽しい事ばかりではありません。

 

 

苦しい事や辛い事

泣きたい事もたくさんあります。

 

 

それでも

続けられたのは

 

 

自分の中で

「こういう人になって欲しい」

という子どもに向けた信念があったからだ

と思います。

 

 

子どもの変わっていく様子を

見るたびに

 

 

よく頑張って付いてきてくれたな

と思い

感動していました。

 

 

先生のおかげです

先生に出会えて良かった

 

 

7年の間で

1人でも

そう思ってくれた子どもが保護者が

 

 

もしいてくれたら

そんな幸せな事はありません。

 

 

保育士の課題は

山積です。

 

 

 

潜在保育士の解消のため

何をしたら良いのか

 

 

 

待機児童解消のためには

どうしたら良いのか

 

 

 

命を預かる職業として

子どもを教育する職業として

 

 

保育士は

社会の中でどうあるべきなのか

 

 

 

今こそ

問う時なのかもしれません。

 

 

保育士の存在意義とは

何なのか。

 

 

元保育士として

改めて考えさせられた

今回の記事でした。

 

 

 

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